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メタ系のネタが好きだ。作品の中のキャラクターが、直接こちらに語りかけてくるようなものが、特に好きだ。第四の壁を壊して好き勝手するキャラやストーリーが、大好きだ。

メタ嫌いの友人がいる。曰く、「ムカつく」のだそうだ。そいつは自分の世界の神が自分だと思っていて、所謂主人公タイプだから、メタ嫌いも頷ける。

主人公タイプの人間が好きだ。自分こそが物語の中心だと自覚している人間が、特に好きだ。どんな時でも主役として、生の舞台の真ん中に立ち続ける人間が、大好きだ。

自分自身はというと、主人公になんか絶対になりたくなくて、できることなら他人の人生の地の文で居続けたいと思っている。つまり、他人のメタ的存在だ。マウントが取りたいわけではない。ただ誰かの物語を、草葉の陰から見守りたい。出来るだけたくさん。この世界には、主人公があまりにも多い。全ての語り部になりたいのに、命は短すぎるし、眼球は少なすぎる。

早くメタ的存在そのものになりたい。